引張バネについて (各ページのご案内)


引張方向に力を加えると戻ろうとする方向に反発するバネを総称します。
コイル状のものを引張コイルバネといいます。
初期状態では、コイルは密着した状態です。引張方向に力を加えてゆき利用します。
ストロークの終わりは極論、破断するか、伸びきってしまうまでとなりますが、
そのような利用をする
ことはありえませんので、最大荷重をよくご検討の上、バネを選定してください。
大きな力で引っ張るような場合は、引張コイルバネを利用するよりも、圧縮コイルバネの取り付け
方法を工夫して引っ張り方向に利用する方が効率がよい場合もあります。
引張コイルバネは、バネばかりや各種アーム類などに利用されています。
仕様図・規格概要

規格の概要
E 規格 | 全212種 (社)日本バネ工業会制定の規格を基に、独自の管理項目(基準荷重)を 追加し配列した規格です。 |
DE 規格 | 全670種 欧州において普及しているドイツの規格(DIN2098)圧縮バネを参考に、 独自の管理項目(基準荷重)を追加し、配列した規格です。 |
規格およびバネ仕様
材質
規格のシリーズや、サイズによって使用材料が異なります。
シリーズ名称 | 線 径 | 鋼 種 |
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E規格 | 全サイズ | SUS304WPB バネ用ステンレス鋼線 |
DE規格 | φ0.5mm未満 | SUS304WPB バネ用ステンレス鋼線 |
φ0.5mm以上 | SWP-B(ピアノ線) |
バネ特性及び寸法の許容差
バネ特性
許容時と基準時の二点間で荷重管理することにより、精度の高い品質管理を行っています。
項 目 | 許容差 | |
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基準荷重 | ±10% | |
許容荷重 | ±10% |
許容荷重について | 許容荷重を超えてのご使用はおやめください。 許容荷重は、その時の応力が JIS B 2704 に定められた引張バネ許容ねじり応力の64% に なるよう設定しています。 (引きバネの場合、フック取付方法によっては計算外の応力集中を招く可能性があります。 特に繰返し荷重を受ける場合、実装試験などで評価をお願いいたします。) |
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基準荷重について | 独自に定めた値で許容荷重のおよそ60%を基準荷重としています。 選定の目安としてご活用ください。 |
自由高さ
荷重重視により、参考値です。
コイル外径
コイル径は外径基準で管理しています。許容差はJIS2 級にもとづいています。
等 級 | 2 級 | ※1 D/d= バネ指数 コイル平均径と線径の比です。 ※2 最小値について、上図左の%で算出された 値が右の最小値を下回る場合は、最小値が 優先されます。 |
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D/d ※1 | 4 以上 8 以下 | ±1.5% 最小±0.2mm ※2 | |
8 を超え 15 以下 | ±2.0% 最小±0.3mm | ||
15 を超え 22 以下 | ±3.0% 最小±0.5mm |
総巻数
荷重重視により、参考値です。
巻方向
右巻き
フック形状
両端ともに、逆丸フック。フック対向角は180 度です。
フック対向角 補足図

※製造ロットにより外観色・光沢に若干差を生じる場合がございますが、バネ特性に影響はございません。
※仕様は予告無く変更する場合がございます。